2024年2月26日(月)、プロゴルファー・菅沼 菜々選手(あいおいニッセイ同和損保)が日本パラスポーツ協会へ賞金の一部を寄付し、あいおいニッセイ同和損保本社4階ADカフェにて寄贈式が行われました。
広場恐怖症を持ちながらもプロゴルファーとして活動する菅沼選手は、パラアスリートに親和性を感じており、パラアスリートと共に頑張っていきたいという思いのもと、昨年に引き続き、賞金の一部を日本パラスポーツ協会へ寄付することとなりました。
あいおいニッセイ同和損保からは新納社長、日本パラスポーツ協会からは森会長、藤原常務、河合常務が出席されました。
昨年は大きな会議室ということもあり緊張していた菅沼選手ですが、当日はADカフェということもあり、リラックスした状態で式に臨んでいました。
登壇者の紹介の後、新納社長からご挨拶がありました。
「菅沼プロがパラスポーツ協会様へ寄付金を寄贈させていただくことは昨年に続いて2回目となりますけれども、菅沼プロから毎年継続したいというご要望をいただいておりまして今年も行うことになりました。
広場恐怖症という病気を抱えながら菅沼プロもツアーで戦っておりますけれども、壁を越えて挑戦する、パラアスリートの気持ちが本人もよくわかると思います。個人として自然体でこういった地域貢献をする、寄付をするということは本当に立派なことだと思いますし、さすが当社所属のアスリートだなと思います。
昨シーズンの菅沼プロの戦績は8月のNEC軽井沢72で念願の初優勝、これを含め2勝と一躍トッププロの仲間入りを果たしております。我々会社として社員・代理店、みんなで応援してきましたので、本当に待ちに待った嬉しい優勝でありました。改めておめでとうございます。
菅沼プロには引き続き社会に対して何ができるのかを考えて、プロゴルファーとしても人としても大きく成長してほしいなと願っておりますし、さらに優勝回数を伸ばし更なる高みを目指して頑張ってくれることを期待しています。
そして、多くの人から応援されるアスリート、社会に貢献するアスリート、であってほしいと思っています。
今回の寄贈が日本パラスポーツ協会様にとって意義のあるものとなるよう心より願っております。」
菅沼選手は寄付への思いなどについてお話ししました。
「このたび、公益財団法人日本パラスポーツ協会様に、ささやかですが寄付をさせていただくことといたしました。本日は、この場を設けていただきありがとうございます。
女子プロゴルファーとして、人として、社会のお役に立つことをしたいと考えて、昨年から寄付金をお渡しさせていただいています。
『広場恐怖症』をもつ私としては、障がいを持ちながらスポーツに打ち込むパラアスリートに少しでも頑張れる機会をもっていただきたいと思っておりますので、有効にご活用いただければ嬉しいです。
スポーツに壁はないと私は思っています。私の所属先であるあいおいニッセイ同和損保が協賛する日本パラスポーツ協会様とともに、一緒に頑張っていければと思っています。
昨シーズン、皆さまの応援のおかげで、ツアー初優勝をすることができました。さらに、2勝目もあげることができました。これに安住することなく、これからはさらなる高みを目指して、人としても、プロとしても、もっと成長できるように頑張っていきたいです。
今日は私にとっても、ひとつの節目と考えています。この気持ちを大切にこれからも頑張っていきます。」
菅沼選手から日本パラスポーツ協会森会長へ目録の贈呈、藤原常務・河合常務へ記念品の贈呈を行いました。また、森会長からは感謝状をいただきました。
森会長からは寄付への感謝の言葉をいただくとともに、もうすぐ始まる新シーズンに向けてのエールが送られました。
「菅沼プロ、この度は日本パラスポーツ協会にご寄付をいただき本当にありがとうございます。前年に引き続きましてご寄付を頂けるということ大変嬉しく思っております。
あいおいニッセイ同和損保様、そして新納社長をはじめ皆様には本当に長い間日本のパラスポーツの振興にご支援をいただきまして大変ありがたく思っております。そして昨年からは菅沼プロとの素敵なご縁をいただきました。重ねて感謝申し上げます。
菅沼プロは広場恐怖症を持ちながらご自分でできることを一つ一つ向き合いながら長い間の目標でもあったプロゴルファーになられて、そして毎年しっかりと努力をされて、大変な活躍をされています。昨年は初めての優勝を含めて2勝され、あっという間に大変競争の厳しい日本の女子プロゴルフの世界の中で、トップに近い成績を上げられ大活躍をされていることを本当に嬉しく思います。大勢のパラアスリート、まだ障がい者のみなさんが菅沼プロの活躍に大変力をもらっていると思います。
まもなく菅沼プロにとって新しいシーズンが開幕すると思います。ますます今年のシーズンにおいても多くの人から愛され、そして我々パラスポーツ界の選手、関係者、そして多くの障がい者が勇気づけてもらえるような素晴らしいプレー、そして素晴らしい1年になることを心から願っております。」
パラリンピアン・河合 純一氏とトークセッション
式にはパラリンピアン・河合 純一氏(日本パラスポーツ協会常務理事)も出席していたことから、菅沼選手とトップアスリート同士のトークセッションが行われました。
(河合さんへ)
Q.菅沼プロに対してどんな印象をお持ちですか?
A.とてもチャーミングなので、ドキドキしています。
障がいのあるアスリートは、体育館が使えないだとか断られたりだとか、そういった経験を過去に多くしています。自分にできるかできないかの前に、社会で制限されていることが多く、その中でも自分だったら今できることは何なのか、どうやったら理解してもらって出来るようになるのか、そういうことを考えながらやっています。難しさとか困難さとか、そういうものに向きあったりする経験というのは菅沼プロと共通する部分かなとお伺いして思っております。
(菅沼さんへ)
Q.パラリンピックで戦う選手へ激励のメッセージを
A.私も広場恐怖症という病を患っていることによって、周りの理解がなかなか得られないことだったり、病のない方にはわからないことがたくさんあると思うので、同じ気持ちになったことがあるからこそ親近感があるし、一緒に頑張っていけたらいいなと思います。
(河合さんへ)
Q.菅沼プロへエールを
A.今の菅沼プロのメッセージは必ずパラスリートたちへ届いたと思いますし、またそういった声援が間違いなく菅沼プロへの声援になると思います。我々も大きな応援団ですので、安心して実力を発揮していただければなと思いますし、自然体でいることが何よりの強さなのかなとお聞きして思いました。そうした気持ちが好成績につながっていくと私自身も振り返って思いますので、ぜひそのチャーミングな笑顔のままプレーを引き続き、今シーズンも行っていただけたらなと思っております。応援しています!