2025年1月6日(月)、川内 優輝選手が兵庫県学校厚生会にて講演を行いました。
当日は、県内の教員の皆さま約80名にお集まりいただきました。
川内選手は、10年間学校職員として勤務してきた経験から、仕事と競技のワークライフバランスについてお話ししました。
講演後の質疑応答では、たくさんの質問が寄せられました。
一部をご紹介します。
Q.競技と仕事を両立するために、どのようにモチベーションを保っていたか。
A.考え方として、必要ないものはスパッと捨てるというのが大事だと思います。必要ないものをそぎ落としていって、本当に必要な練習だけを絞ってやっていくことが市民ランナーの場合は必要になってくると思います。あとは、発想を変えるというのがあります。トレーニングの中でどうやったらルーティーン化できるか、通勤の道のりを練習に変えるということもできますし、固定時間で決まってしまっている部分を工夫して2倍の時間にすることも大事かなと思います。
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- 質疑応答の様子
Q.マラソン・仕事・人生を含めて悩んでいる時や、気持ち的にしんどい時の対処法を教えていただけたら嬉しいです。
A.「どうやって楽しくなるか」というのが大事なのかなと思います。ちょっと工夫すれば楽しめるようになることが多いと思うので、どうやったら自分が今やっていることが楽しくなるのか。楽しさを見出していくというのが1つ大事かなと思います。また、楽しむというところでは、まず健康でないといけないと思いますので、健康第一。ほんとにダメな時は無理をしない、というのが大事だと思います。
楽しければ他の人から何を言われてもずっと続けられると思うので、そこが一番大事なことかなと思います。
Q.勝負レースでタイムにこだわるときの後半、ものすごいきついと思うのですが、そういう時にどういうことを考えながら走っていますか。
A.周りの選手が頑張っているから頑張ろうと思うときもありますし、周りの声援を力に変えるときもあります。でもやはり一番効くのは、自分がやってきた練習だと思います。やってきたことは自信につながると思います。あとは過去の成功体験です。私の場合苦しいけれど粘った結果、40km過ぎた時点で順位が上がって優勝やメダルまでいったことがあります。2018年に優勝したボストンマラソンも40km手前では私は2番を走っていて、あきらめずに走っていたら逆転して優勝したこともありましたので、過去の自分の良かったレースを思い出しながら、苦しいけれど「これで頑張っていったら過去も良いことがあっただろ」と励ますことが有効かなと思います。