夢への勇気をもって、さぁ、挑戦の舞台へ。

長年、挑戦を続けるアスリートの支援に取り組んでいる、MS&ADインシュアランスグループ。サッカー日本代表のメジャーパートナーでもある同社の副社長・樋口哲司が、元なでしこジャパン主将の澤穂希さんと「挑戦」をテーマに語り合いました。

FIFA女子ワールドカップオーストラリア&ニュージーランド2023™公式試合球オーシャンズ
adidas, the Performance Logo and OCEAUNZ are registered trademarks/trademarks of adidas, used with permission.
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FIFA女子ワールドカップオーストラリア&ニュージーランド2023™公式試合球オーシャンズ
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このメンバーとなら、優勝できると思った。

樋口
澤さんは小学生の頃から名門クラブでプレーし、その後15歳でなでしこジャパンに初招集されて以来、ずっと世界の舞台で戦ってこられました。


振り返ると、20年以上にわたり日の丸を背負ってプレーしました。私にとってなでしこジャパンは特別な場所で、戦う舞台が大きくなればなるほど、日の丸の重さを痛感していました。最初の頃は女子サッカーの注目度も低かったですし、アメリカやドイツなど世界の強豪チームと試合をしてもまったく歯が立ちませんでしたね。相手陣地でプレーすることもままならず、悔しさよりも、恥ずかしさの方が強かったのをいまでも覚えています。

樋口
そこから世界の壁を乗り越えるために、どのようなことをされたのですか。

 


やはり、メンバー一人ひとりが自分の所属するチームで個を磨かないと、世界で戦える強い代表チームにはなれません。私自身は、大学を中退して、アメリカのプロリーグに挑戦しました。

 

樋口
いまでこそ海外でプレーする選手はあたりまえにいますが、当時は澤さんだけでしたよね。前例がない中で、なぜ挑戦できたのですか。


やらないで後悔するより、やって後悔した方がいいと思ったんです。もちろん色々悩みましたが、悩むということはやりたいということ。そうでなければ悩まないですから。だからまずは挑戦してみて、あたって砕けろと。いろんな壁をひとつずつ越えてきました。

 

樋口
リスクを恐れていたら、その先の一歩は踏み出せませんよね。これは私たちMS&ADグループも同じ考えで、世界で通用する人財を育成するために、自分の可能性を拡げることができるフィールドへの挑戦を大切にしています。では、澤さんのそうした挑戦する姿勢が、2011年ドイツW杯優勝の快挙につながっていったのですね。

 


2011年は東日本大震災の後で、とにかく日本を元気にしたいという想いで臨んでいたんです。あの時のメンバーは多様な個性が集まっていて、「このチームをよくまとめられたよね」と、多くの人に言われました(笑)。でも、このメンバーなら優勝できるんじゃないかと本気で思いましたし、佐々木監督も「世界一を獲ろう!」と明確なビジョンを示してくれていました。
 

勝つことで注目を浴び、結果で状況を変えてきた。


世界一を目指すようになってからは、何か問題があればすぐにみんなで集まって解決するように心がけました。納得がいくまでとことん突き詰めた結果、横の連携、縦の連携が生まれて、試合ではまるで機械が操作しているかのように、みんながピタッと一定の距離感で動けるようになりました。また、私含め、なでしこジャパンでは所属チームとはちがうポジションでプレーする選手もいたのですが、みんな与えられた場所でベストを尽くそうと、日夜研究に励んでいたのが印象に残っています。

樋口
組織づくりにおいても、その人は何が得意なのか、どんな性格なのかというのを常日頃から把握し、適材適所に人財を配置することがとても重要になってきます。ところで、女子サッカーの環境面を考えると、澤さんの10代の頃と比べると随分変わったんじゃないですか。

 


激変しましたね。当時は土のグラウンドで練習をして、洗濯も大変でしたし、ユニフォームも自腹で購入していました。だから、勝つことで注目を浴びて、結果を出すことで変えてきた部分はあります。

 

樋口
最後はどうしても結果だけがフォーカスされますからね。仕事でもそうですが、2011年ドイツW杯での優勝のようなとてつもない結果を出すためには、そこに至るまでの事前の準備が明暗を分けるのではないかと思います。

 


まさに、事前の準備は大切だと感じています。練習でできないことは本番でもできません。ですから、練習はいつも試合のつもりで、全力で取り組んでいました。メンバーに対しても、言葉であれこれ言うよりも、自分の練習する姿勢やプレーを見せることで、キャプテンとして引っ張っていこうと思っていました。

 

樋口
MS&ADグループでも、周囲の力をうまく引き出せるこれからのリーダーを育成するために、「インクルーシブ・リーダーシップ」の実践・浸透に取り組んでいます。また、「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)」に「エクイティ(公平性)」の視点を取り入れた「DE&I」を推進し、多様な人財のさまざまな意見やアイデアを積極的に引き出すことで、社会課題の解決に取り組んでいます。

挑戦は、終わらない。


私は「MS&ADサッカー教室」など、これまで多くのイベントに参加させていただきましたが、これからもサッカーの普及のためにできることがあれば、どんどん貢献していきたいと思っています。

 

樋口
MS&ADグループとしても、なでしこジャパンの国際親善試合「MS&ADカップ」などを通して、サッカーの普及拡大やスポーツを通じたウェルビーイングな社会の実現につなげていければと考えています。


私は最近、家族や将来のことを考えて、食や栄養などに関する資格の取得にも挑戦しているんです。将来的には、現役のサッカー選手たちに食事のアドバイスなどができればと思っています。

 

樋口
現役の頃のように、いまも目標を定めて挑戦を続けられていて素晴らしいですね。最後に、なでしこジャパンの後輩たちへの想いを聞かせてください。

 


勝負の世界なので、もちろん結果が重視されます。世界との戦いは大変ですが、決して挑戦を諦めないチームであってほしいです。

 

樋口
MS&ADグループは、世界トップ水準の保険金融グループを目指しています。世界に挑戦する姿は私たちと重なる部分が多くありますし、これからもなでしこジャパンの戦いを、心から応援していきたいと思います。

 

挑戦するアスリートを支え、ともに前へ。

 

元なでしこジャパン主将

澤 穂希氏

                       

MS&ADインシュアランス グループ ホールディングス

代表取締役

副社長執行役員 グループCFO

樋口 哲司